フェンスはさまざまな用途で設置されるエクステリアです。そして同時に、フェンスは外構の印象をがらりと変えてしまいます。
多種多彩な形状やデザインがあるので、周囲からの視線を自然にさえぎることも完全に遮断することも可能です。不審者の侵入を防ぎ、小さいお子様の飛出しも防止します。
外構の印象をアップさせるうえに、プライバシーやセキュリティーに大きな効果を発揮するエクステリアなのです。
この記事では、フェンス工事の基本とポイントについて説明します。
フェンス設置でここが変わる
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フェンスのニーズとして一番多いのが目隠しですが、その他にもさまざまな機能があります。そして、多彩なデザインや素材感で和ませてくれるのもフェンスです。
プライベートな空間を演出
周囲からの視線をフェンスでさえぎることによって、庭や外構はプライベートな空間に生まれ変わります。玄関や窓を通りや隣家の視線から隠し、家から眺める風景には統一感ができます。
建物や外構の印象アップ
建物の素材や色目に合わせたフェンスを外構に回すことで統一感のあるファサードが生まれます。既存のフェンスやブロック塀に後付け用フェンスを設置すれば、格安で建物の印象をアップさせることもできるでしょう。
フェンスで建物や外構の印象をアップさせるには、素材感と形状が重要です。風通しのいいルーバータイプ、光を通すポリカタイプ、デザイン性の高い樹脂製タイプなどが人気です。
セキュリティー性能の向上
フェンスで住宅のセキュリティー性能を高めるなら、人や車の通行、近隣の建物、夜間の状況などを検討してからフェンスの高さや素材の頑丈さ決めましょう。
不審者の隠れ場所になりやすい死角をつくらないデザインと、縦や横の格子やスリットが入ったシンプルなものがおすすめです。
防音・防風効果がアップ
フェンスには、防音効果の高いものもあります。LIXILや積水樹脂は、音圧レベルで約10dBの低減効果、人の耳に感じる差では半分程度になる製品もあるので、人や車の騒音が気になる住宅でよく利用されています。
防風では、風の流れを上下に逃がし風の勢いを弱めるタイプが人気で、見た目がスリット状で目隠しとしても効果的です。
敷地の境界が明確になる
昔からある住宅地などでは、境界杭・境界標が見当たらないことが多々あります。長年なんとなくこの辺だろうと思っていた境界が実際は違っていたということがたまにあるのです。
一度、土地家屋調査士に依頼して境界を確認し、それからフェンスを設置することをおすすめします。
フェンスのデザインと仕様
ここでは、フェンスの設置工事を検討されている方に、覚えておいてほしいデザインと構造の基本について見ていきましょう。
多種多彩な素材やデザインから選ぶ
フェンスは、大まかに以下の4つの種類に分けられます。
- アルミ形材
- アルミ鋳物
- スチールメッシュ
- 人工木・樹脂
溶かしたアルミを押し出して形成してつくられるのがアルミ形材です。ポピュラーなフェンスで、縦や横のライン、網目などがあり、色も豊富にそろっています。
アルミ鋳物は溶かしたアルミをデザイン型に流し込んでつくります。洋風住宅に合う優雅なデザインですが目隠しには向きません。
スチール線材を基調とした比較的安価なのがスチールメッシュです。境界用に設置されることが多いフェンスで、解放感と風通しは一番です。
最近の人工木・樹脂製品は本物と間違うほど精巧につくられています。メンテナンスが楽で、樹脂製デッキや庭木との相性も抜群です。
フェンスの基本的な仕様
アルミ形材のフェンスを例に、フェンスの基本的な仕様について説明します。
フェンスは、本体、柱、端部カバー、隙間隠しなどでできています。
デザインが表現されている部分が本体です。ほとんどのフェンスの本体幅は2mです。高さは、60㎝、80㎝、100㎝、120㎝の20㎝ごとになっているのが一般的です。
柱は、いくつかの高さに対応させるため多段型になっています。端部カバーはフェンスの端の切り口をカバーする部品です。オプションの隙間隠しは、フェンスと基礎ブロックなどとの隙間をふさぐカバーになります。
フェンスには間仕切りタイプとフリーポールタイプの2つのタイプがあります。間仕切りタイプはフェンスとフェンスの間に柱があり、フリーポールタイプはフェンスの裏側にあります。
ブロックの上に施工する場合、ブロック上は1m以内に制限されています。それ以上の高さに施工する場合は重量ブロックを使用しなければなりません。
フェンスの一般的な施工方法と注意点
フェンスは、DIYで施工した場合とプロの業者が施工したものとでは、仕上りにはっきりと差が出ます。
基礎ブロックの正確な位置出し、支柱を垂直に建てる、フェンス本体を真っすぐに固定していくなどの作業は簡単なようで実際は難しい作業です。業者に頼むことをおすすめします。
フェンスの施工は、メーカーや商品で違ってきます。ここでは、ごく一般的な手順を紹介します。
- 基礎を打ち鉄筋を通した上にブロックを積んでいく
- ブロック積みが完成したら支柱部材を所定の間隔で差し込んでいく
- セメントを流し込む
- セメントが固まったらフェンス板を取り付ける
出来上がったら、まず、遠目で全体のバランスや仕上りを確認しましょう。それから、ビスやくぎなどの細部をチェックします。気になるところがあれば、手直しを依頼します。最後に、メンテナンスの方法や頻度などについても業者に確認しておくことを忘れないでください。
フェンスまとめ
フェンスは、住宅の印象をアップさせると同時に、プライバシーを保護しセキュリティーにも効力を発揮する優れものです。種類が豊富で、デザインや色もそろっています。
風や騒音が気になる場合は対応する機能性を重視して材料を選びましょう。
いろいろあって迷ってしまう場合は、実績のある専門業者に相談してみましょう。実はそれが失敗しない一番のコツなのです。